山崎豊子の「白い巨塔」読み始めました。
最近、またドラマ化されましたね。前からなんでそんなに人気があるのか不思議で、一度は原作を読んでみたいと思っていたのですが、長いのでためらっていたんですが、「カラマーゾフの兄弟」を読んだ勢いで読み始めました。
読みやすさという点では、山崎豊子のほうがドフトエフスキーよりは間違いなく読みやすい。
文章力があるのか、ついつい読み進めてしまいます。個人的な感想ですが、宮部みゆきもそんな感じですね。長いけどついつい読んでしまうみたいな。
まだ読み始めなので、なぜこの小説が世代を超えて人気なのか自分なりの答えはありません。
「カラマーゾフの兄弟」は、東大で1番読ませたい本というふれこみにつられて読んでみましたが、なんでそこまで評価がされるのかわかりませんでした。
素人なので、よいか悪いかの基準は、単に「おもしろかった」かどうかです。
わたしも、他のサイトの方の感想を見てその本を読むかどうか考えたりしますが、人生で全部の本を読めるわけではないので、だれかがわたしの感想をみて「ちょっと読んでみっか」と参考にしていただければ幸いです。
さて、今回「白い巨塔」を読み始めておもしろいなあと思ったのが、作品の時代です。
出てくる設定が、昭和37年ごろ、私が生まれる前ですね。そんな時代の作品が21世紀の今でも人気があるというのがおもしろい。
主人公の財前助教授の月給が5万円ちょっとです。5万円ですよ!
いまの相場でいうとどのくらいなんですかね。10倍ぐらいなのかな?
昭和37年ごろってそんなに貨幣価値だったんですねえ。
そういいえば、わたしが子供のころの金持ちは、「百万長者」といわれていました。いまや百万では長者ではない!「億万長者」の時代です。いつから変わったんでしょうね。
まだ小説を読み始めて間もないですが、それだけ貨幣価値が違う世界の話なのに、それ以外のところ、例えば大学内の仕組みや人間関係などはいまと全然変わりがありません。
だからいまだにドラマ化されても違和感がないんでしょう。人間の世界はドロドロしてますな。
山崎豊子も古典の中に入る勢いですが、100年後とかどうなんでしょう?ドフトエフスキーなどが古典といわれるのは、100年たっても評価されているからで、いまおもしろくても100年後はわからない。
人間の本質というものが変わらなければ、評価され続けていくんでしょね。どう考えても、22世紀にいい人ばかりの社会になるとは覆えない(笑)
「白い巨塔」はファンが多くて、ドラマでリメイクのたびに配役の良しあしが議論されますが、わたしはいまのところ田宮次郎のイメージで読んでいます。